畑をば☆
畑をば、ですとも。
田んぼと畑の作業を通して
あらためて自分を知りました。
ひとつのことに集中していると
ほかのことにアタマが回らない。
ゆえに
初挑戦の田んぼのことを
一生懸命考えてる間、
畑のことはまったく進んでないぞ〜!(笑)
というわけで
苗づくりがようやく一段落したところで
少しずつ、畑にスイッチを。
まずは、
5月あたまになってようやく
夏野菜の播種・・・あはは。
土佐では2月中に播種していたものを
こちら京丹後のご近所農家さんも3月には播種してたものを
この5月に!
このとき、少し考えました。
「あまりに遅すぎるし、種ももったいないし、
今年はもう、苗を買おうかな」
「夏野菜つくるのやめて、秋からにしようかなぁ」
しかしです。
やっぱりやってみたくなりました。
何事も、
やってみなくちゃゼロのまま。
というわけで
72穴セルトレイに種を播きました。
トレイに培土を入れるあんばいも
じょうろで水をかけて土を湿らせる具合も
指でくぼみをつくって播種するのも
土佐でたくさんやってきたけど、1年以上ぶり。
なので・・・忘れてます。
すっかり。
人間、いや私って
こ〜んなに忘れるんだというくらい忘れてました。
土佐のときのメモや
師匠の本や、ネットを調べて確認したりして
なんとか播種完了。
種は、
有機農家なかまさんからいただいた
こんな種とか
種を自家採取できる、こんな種とか。
本来の育苗はハウスの中がベストですが
ハウスはまだないので
新聞をかけて、軒先の暖かいところで。
夜間は玄関に入れて。
ただひたすら
芽が出てくれますように!
さらに
畑部分の半分は1年を通しての土づくりをすることにして
緑肥を播きました。
緑肥とは、
栽培している植物を、収穫せずにそのまま田畑にすきこみ
つまり植物と土を一緒にして耕し、
あとから栽培する作物の肥料にすること
またはそのための植物のこと(Wikipedia)。
効果はいろいろありますが、
田畑にすきこまれることで、土の中の微生物のエサになり
微生物が繁殖して土の構造がよくなります。
私はいろいろ検討して
次の4つの種類の緑肥をミックスして播くことにしました。
まずは
イネ科の2種類。
イネ科の根っこはすごい。
何年も何年もトラクターを走らせて
硬い板のようになってしまった土の硬板層を突き破って
根っこをはり、土を耕してくれる(らしい)。
エンバク。湿地に強い水田跡地むき。
ソルゴー。
そしてマメ科の2種類。
マメ科の植物には、
空気中の窒素を地中内に取り込んでくれる
窒素固定菌というものが根っこにやって来てくれる。
ようするに、マメ科を育てたあとの土は
肥沃な土になっている、ということ(らしい)。
クロタラリア。
この子は、乾燥したところを好むマメ科の緑肥。
そして、セスバニア。
こちらは湿地を好むマメ科。
4つを混ぜて
美しいグラデーションになったこの種たちをまきます。
こんなふうに
乾燥が好きなものと
湿地が好きなものを混ぜて播くことで
乾いたところも湿ったところもまんべんなく
緑肥が生えてくれるはず、という作戦。
考えた人、すごーい。
鍬で軽く溝を作って
4種類のミックス緑肥をまき
上から軽く土をかぶせて
足で踏んでしっかり鎮圧。
ふへ〜。
鍬が慣れていないこともあるけれど
約18mの長さを2条、播種して覆土、鎮圧するのに
1時間半もかかってしまった。
これを、地道に
25条くらい播く予定。
でも、楽しいものだなぁ。
ひとりきりで作業をしていると
いろんな鳥の鳴き声が聞こえてきて
ときおりふわっと気持ちのいい風が吹き、
顔を上げると夕暮れの田んぼ。
幸せです。